●歯の根の虫歯とは●
虫歯になりやすいと言われている所は
① 噛み合わせの溝
② 歯と歯茎の境
③ 歯と歯が接している所
が大きく挙げられます。
歯医者さんで行う歯ブラシ指導では、この三点に重きを置いて指導しています。
しかし、訪問診療でお伺いする患者様を診ると、他にも虫歯になりやすい所があるのを実感します。
高齢の患者様を取りまく様々な環境下が原因となり【歯と歯茎の境目から根の部分】にできる「根面う蝕(こんめんうしょく)」と呼ばれる虫歯が高齢者でかなり増えます。
この「根面う蝕」とは、年を重ねるにつれ歯周病が進行するなど歯肉の退縮が起こり、その退縮により歯の根の部分が露出した根面にできる虫歯です。
しかも、歯の根の部分は虫歯菌の出す酸に弱いので、虫歯になりやすくなるのです。
高齢者で多い原因としては、もともと歯ぐきとの境目の部分は歯磨きが難しい位置であることや、高齢者の方は加齢や薬の副作用の影響により、唾液の量が少なくなっていることが考えられます。
根面う蝕を予防するには、次のことが大切です。
〇正しくケアをする
〇フッ素の入った歯磨き粉の使用
〇甘い物や飴の摂取時間を決める
(もしくは、虫歯になりずらい成分を選ぶ)
〇唾液マッサージを行う
虫歯治療の一番大切な事は早期発見・早期治療。そのためにも定期的に来院して頂くか訪問歯科診療での定期検診をおススメしています。
医療法人社団明徳会
訪問歯科診療部門
歯科医師 眞部 香里